高校演劇部で「男役売れっ子No.1」と呼ばれていた先輩の結婚式に、僕は男装で出席した。
24年前のことだ。 当時、部内には“男性と結婚しそうにないリスト”という不名誉なランキングがあり、先輩は堂々の1位、僕はその次の2位だった。
皮肉なことに、今も結婚生活が続いているのは知っている限り僕とこの先輩だけである。
赤いドレスで式場を走る花嫁が、男装の僕を見て叫んだ。 「なんじゃそりゃーーー!」 僕も即座に返した。 「僕が女装してる方が嫌でしょうがーーーっ!」
あの日の掛け合いは、青春の延長線のようで、そして既婚者になった今の自分を静かに照らしていた。
昨日は難しい話をしたので、今日は息抜き
24年前の話だ。 高校時代、部活内で「男性と結婚しそうにないリスト」が存在した。 先輩は堂々の №1。 僕はその次の №2 だった。
皮肉なことに、僕が知る限り、 今も結婚生活が続いているのは僕とこの先輩だけである。
……皮肉な話だ。
◆ 2. 男装で出席した、あの日の結婚式
僕は男装で結婚式に出席した。 夫と一緒に。
ホールを走っていた赤いドレスの花嫁が、僕を見て叫んだ。
「なんじゃそりゃーーー!」
僕も負けじと叫び返した。
「僕が女装している方が嫌でしょうがーーーっ!」
その瞬間、式場の空気が 女子校演劇部の部室 に戻った。
◆ 3. 花嫁は「赤いドレス+白木の日本刀」が似合う人
花嫁は赤いドレスがよく似合っていた。 ただし、もっと似合うものがある。
白木の日本刀。
これから切り込みに行くのかと思うほど、 ドレスより刀が似合う花嫁だった。
もちろん持っていない。だけど、幻が見えた。日本刀の。
ちなみに旦那様は優しくて穏やかなイケメン。 世界観の差がすごい。
◆ 4. 僕は結婚式をしていない
理由は単純だ。
「ドレス着たくなかったんだもの」
今なら夫にドレスを着てもらうという選択肢もある。 夫は男装が似合う、中性的で柔らかい雰囲気の人だ。 佇まいに独特の魅力がある。
しかし24年前は、今ほどLGBTに理解がなかった。 二人ともタキシードにするという選択肢も、 当時は現実的ではなかった。
そもそも僕は知り合いも少なく、 結婚式にお金をかける理由も興味もなかった。
◆ 5. 葬式も男装で行くつもり
義父母の葬式も男装で行くつもりだ。
- 女性もののブラックスーツで「装いは男性」
- あるいはがっつり男性用スーツ
どちらでもいい。
スカートが嫌いなのだ。 最近はパンツスーツも多いから助かる。
男装で面接に行っても特に何も言われないし、 受かる会社もある。
◆ 6. 好きな服が着られる時代へ
女装が似合う人もいるし、 男装が似合う人もいる。
「好きな服が着られる時代になればいい」
ただしそれと、
「異性のスペースを犯すのは別問題」
だと僕は思う。

