「既婚ビアン」という言葉を、あなたは知っていますか?
結婚しているから異性愛者とは限りません。友情婚を選んだ人、結婚後に自分のセクシュアリティに気付いた人、夫とは家族として歩みながら女性を愛する人──その人生は一人ひとり違います。この記事では、「既婚ビアン」という言葉の意味や「既婚バイセクシュアル」との違い、そして私自身が感じてきたことを、一人の既婚ビアンとして綴ります。
既婚ビアンでもいいじゃない。自分なんだもの
「既婚ビアン」。
僕が25年ほど前に作った言葉です。既婚ビアンとは
結婚しているけれど、恋愛対象は女性である人たちのことです。
その背景は人それぞれです。
友情婚を選んだ人。結婚後に自分のセクシュアリティに気付いた人。夫は人生のパートナーだけれど、恋愛感情は女性に向く人。事情も人生も、一人ひとり違います。
私は、それでいいと思っています。
大切なのは、その人自身の人生であって、他人が「正しい」「間違っている」と決めることではありません。
一方で、「既婚バイセクシュアル」とは意味が異なります。
既婚バイセクシュアルは、男性・女性のどちらも恋愛対象となる人です。
既婚ビアンは、夫との関係がどうであれ、恋愛対象が女性である人を指します。
似ているようで、この二つは別の言葉です。
以前、私が運営していた既婚ビアンのコミュニティでは、「既婚バイセクシュアルの方はご遠慮ください」と明記していました。
それでも、「私は既婚バイです」と自己紹介しながら参加を希望される方が時々いました。
もちろん悪意があるとは限りません。
ただ、それぞれのコミュニティには目的があり、安心して話せる場所を守るためのルールがあります。
だからこそ、お互いの違いを理解し、尊重することが大切なのだと思います。
そんな中で、今でも忘れられない言葉があります。
あるレズビアンの女性が、こんなふうに話してくれました。
「私も結婚したら異性愛者になれるかな、って思ったことがあるから、既婚ビアンの気持ち、少しわかるな。」
その一言に、私はとても救われました。
理解しようとしてくれる人がいる。
その事実だけで、人はずいぶん楽になれるものです。
もちろん、すべての人がそうではありません。
既婚ビアンという存在に否定的な人や、理解を示してくれない人もいます。
けれど、本来、多様性とは「自分と違う人の存在を認めること」のはずです。
自分が少数派だから理解を求める一方で、さらに少数派を排除してしまうのでは、多様性という言葉は成立しません。
私は、誰かに自分の生き方を認めてもらうために、この言葉を書いているわけではありません。
ただ、同じように悩み、自分を責めてきた誰かに伝えたいのです。
既婚ビアンでもいい。
女性を好きになってしまった、その気持ちを否定しなくてもいい。
人生は、人の数だけあります。
だから私は今日も、こう思っています。
既婚ビアンでもいいじゃない。それが私なんだもの
【今日の4コマ】ルクスの誘惑


